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オケラ

執筆者の写真: はるみ 菊池はるみ 菊池

和名:オケラ(キク科)

方言:オケラ


小倉地区でオケラと伝えられてきた植物
小倉地区でオケラと伝えられてきた植物

オケラは「山で旨いはオケラにトトキ」といわれ、山菜として珍重される存在です。トトキ(ツリガネニンジン)よりも味が良いとされ、春先の初物として楽しまれます。


食用としての活用


春早く芽を出したオケラは、最初は綿毛をかぶっていますが、成長するにつれて毛が取れます。この頃が食べ頃とされ、以下のような料理に適しています。



  • あえもの:おひたしやゴマ和えにすると、爽やかな香りが引き立ちます。

  • 煮物:根の部分を煮込むと、ほのかな苦味が楽しめます。

  • 揚げ物:天ぷらにすると、サクサクとした食感が楽しめます。


薬用としての活用


オケラの根茎は、昔から薬用としても利用されてきました。

薬用の採取方法

  • 採取時期:秋に根茎を掘り取る。

  • 処理方法:細根を取り除き、水洗い後に外皮を剥く。

  • 乾燥方法:2~3日天日干しした後、風通しの良い場所で陰干しする。

  • 服用方法:乾燥させた根茎を煎じて飲むと、健胃・整腸に効果があると伝えられています。


また、オケラの根茎は、梅雨時の湿気払いとしても利用されており、カビ防止のために家の中に吊るす習慣もあったそうです。


オケラは、食用・薬用の両面で活用できる優れた野草です。春には新芽を美味しくいただき、秋には根茎を採取して保存することで、一年を通してその恵みを享受できます。

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